判例:スレート工(雇用契約も専属契約もなし)

労働安全衛生法二条二号にいう「労働者」

会社との間に明確な雇用契約ないし専属契約がなく、労働時間の拘束もなく、出来高払制により報酬を受けていた者であつても、長い期間継続して当該会社の作業現場のみで働き、その会社専属のスレート工として処遇されており、作業の遂行過程においてもその会社の具体的な指揮監督を受け、前記報酬には危険防止に要する費用が含まれず、その実質は労務の対償にすぎないときには、これを労働安全衛生法二条二号にいう「労働者」と認めるのが相当であるとされました。(昭和56年8月11日 東京高裁)

雇用契約が存在せず、労働時間の拘束もなく、出来高払制による報酬を受けていた者が、使用従属関係の実態が存したものとして労働安全衛生法上の労働者と認めた事例

裁判要旨

1)雇用契約ないし専属契約は結ばれていない労働時間の拘束はない

2)会社は自社専属のスレート工として処遇し、専属支配下においていた

3)作業の遂行に当たり会社から具体的な指揮監督を受けていた

4)出来高払制の報酬を受けていたが実質は労務の対償として支払われていた