一人親方が法人化するメリットとデメリット!そのタイミングとは?

個人事業が拡大してきたら会社を設立、つまり「法人成り」を検討している人も多いのではないでしょうか。
確かに「法人成り」には、節税など様々なメリットがあります。しかし、場合によっては「法人成り」をせず、一人親方(個人事業主)のまま事業を進めた方が良い場合もあります。

一人親方であれば、自身の事業が波に乗ってきたら法人化を検討する方も増えてくるかもしれません。

どのタイミングで法人化するのが得になるのでしょうか。

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個人事業主と法人の違い

個人事業主と法人の違いは課される税負担の種類が違う部分です。個人事業主には「所得税」がかけられて、法人には「法人税」がかけられることになります。

また、手続きの手間も異なります。個人事業主は法人と異なり、会社の登記をする必要がありません。また、登記をする必要もないので、手続きのためのお金も支払う必要もないです。

しかし、法人の場合は会社の設立登記をしなければいけません。法人には株式会社か合同会社かどちらかを選択することになります。

設立時の費用は合同会社が低く信用力は株式会社が高い、などそれぞれの特長があります。

個人事業主のメリット

個人で事業を営むことを「自営業」といい、この自営業者にあたる人を「個人事業主」と呼びます。
小売業、卸売業、サービス業、建設業の一人親方といった事業を営んでいる人、医師、弁護士、税理士等も自営業であれば、個人事業主となります。

開業・設立費が安く済む

個人事業主は、自分の資本で事業を営み、労働による利益もすべて個人に帰属します。
出資金の制限もなく設立登記もいらないため、いつでも自由に事業を始めることができるというメリットもあります。

個人事業は法人設立に比べて開業手続きが簡単です。税務署や都道府県税事務所、市町村に開業届を提出するだけですぐに開業できます。費用もかかりません。
法人の設立では登録免許税などが必要です。また、定款の作成や登記するまでには早くても1週間、長ければ1ヶ月超かかる人もいます。

税務申告が簡単

個人事業では毎年、確定申告を行います。白色申告より手間がかかる青色申告でも、経理ソフトを使って記帳し、確定申告をしている人は多いです。簿記の知識がない初心者でも使い勝手のよいソフトが販売されています。

法人では法人税の申告書を作成しますが、税理士に依頼せずに作成するには相当の知識が必要になります。個人事業より作成の手間もかかりますので、税理士に申告書の作成を依頼する法人は多いです。

会社は、法人税、法人住民税、法人事業税などの税金を納めなければなりませんが、このうち法人住民税は、赤字になっても納めなければなりません。
法人住民税には、利益に関係なく赤字決算でも課税される「均等割」という部分があり、この税額は市区町村ごとに資本金の額などによって変わりますが、最低でも7万円は毎年課税されます。

一方、個人事業主にも個人事業税がありますが、事業所得が290万円以下であれば適用されません。

交際費が自由に使える

個人事業主では接待にかかる飲食代や贈答品などで支出する交際費は、原則として無制限に必要経費として認められます(もちろん、友人との飲食代などは、認められません)。

個人事業主は、業務上、必要不可欠なものであれば、接待交際費を必要経費として計上できます。

会社の交際費には制限があり、資本金1億円以下の会社の場合には年間800万円までに制限されます。さらに交際費については、税務調査でも厳しくチェックされます。

法人の場合、1人あたり5,000円以下の飲食代は一定の要件を満たす場合、交際費から除外される

法人化のメリット

会社を設立すると、会社は個人と同じように「人格」を持つことになります。これが「法人」です。
そのため、会社名義で契約を締結したり財産を所有したりすることができるようになります。
個人事業主の場合には、設立手続きはそれほど面倒なことはなく、費用はほとんどかかりませんが、会社を設立するためには、法務局に会社の概要を登記する手続きが必要になります。

また、個人事業主と会社を比較した場合に最も違いがあらわれるのは税金面です。

所得が多くなると納税額が安く済む

個人事業主では、売上から経費を差し引いたものが「所得」となり、これに対して所得税や住民税などが課税されます。

一方、会社では、事業の売上から経費や社長の給料を差し引いた残りの利益に対して、法人税や法人住民税などが課税されます。

社長の給料には、所得税や住民税などが課税されますが、会社に利益が残らないように設定すれば、法人税を安く抑えることが可能です。
加えて個人事業主として得る「事業所得」についても、会社の社長として受け取る「給与所得」の方が、税額が抑えられるケースも多々あります。

赤字を繰り越せる期間が長い

個人事業主でも会社でも、黒字になる時もあれば赤字になる時もあります。
そして、「前年は赤字だったが、今年は黒字になった」ということもあります。
個人事業主の場合には、このような赤字を3年間繰り越すことができますが、会社の場合には、繰越控除できる期間が9年間(平成29年4月1日以後に開始する事業年度において生じた欠損金については10年)延びます。
また、前年の黒字を当年の赤字と相殺できる「青色欠損金の繰戻にしによる還付制度」があり、この制度は個人事業主には適用されず会社にのみ適用されます。
※ただし、この制度については廃止の可能性あり
参照:国税庁「欠損金の繰戻しによる還付」

減価償却が有利にできる

建物や機械、車両といった長い期間にわたって業務に用いられる資産を「減価償却資産」といいます。これらの資産は、時の経過によってその価値が減っていくものなので、それぞれ決められた期間(耐用年数)に従って、購入資金を少しずつ費用として計上していきます。

個人事業主の場合には、原則として定額法、会社は原則として定率法と決められています。
たとえば、200万円の車両の耐用年数が8年であれば、個人事業主の場合には、毎年50万円ずつの償却となります。

一方、会社が定率法を用いると、当初は定額法より大きい金額を償却してその後徐々に減っていきます。
したがって、当初の利益が出ている時には、定率法の方が当初の節税効果が高くなります。

事業承継がスムーズ

個人が亡くなると、事業用の口座もプライベート用の口座もどちらも個人の資産となり、遺産分割の対象となります。
商売上の契約条項も、すべて相続人の名前で再契約しなければならず、大変な手間がかかります。

一方、会社で所有する財産は会社名義ですし、会社名義の契約なども社長名を変更するだけで済みますし、プライベートな財産と所有している会社の株式が相続の対象となりますので、事業に影響を与えずに事業承継を進めることが可能となります(ただし、事前の事業承継対策は重要です)。

個人事業主が法人化するデメリット

社会保険に加入しなければならない

個人事業で従業員に給料を支払っている場合、常時雇用している社員数が5名以下であれば社会保険への加入は任意となっています。実際、多くの個人事業主は社会保険には加入していないでしょう。

しかし法人化によって株式会社や合同会社を設立した場合、たとえ社長1人であっても役員報酬を支給する際には社会保険への加入が義務付けられています。社会保険料は厚生年金と健康保険料の2つを会社と従業員が折半で負担する仕組みです。

会社設立時に費用が約20万円かかる

株式会社の設立を問われると「資本金が最低でも1,000万円必要なのですよね? 法人化したいのですが資本金がネックで難しいです」と話す個人事業主の人がいます。

この最低資本金1,000万円というのは昔の制度で現在は撤廃され、資本金が1円から株式会社を設立することができます。

しかし資本金1円で設立するといっても1円だけで株式会社を設立することはできません。

  • (1)株式会社の設立には公証人の手数料5万円
  • (2)登録免許税15万円

の合計20万円が必ずかかるためです。

資本金の額は設立する人が自由に決定できますので、株式会社設立に必要な費用は下記の算式で覚えておくとわかりやすいです。

株式会社設立に必要な費用=資本金(自由)+20万円 で株式会社が作れることができるのです。

想像していたよりも気軽にあなたも会社の社長になることができます。

赤字でも毎年7万円の住民税が必要

個人事業主の一年の利益が赤字であれば所得税や住民税は発生しません。一方で株式会社はたとえ年間の利益が赤字であっても必ず納付しなければならない法人住民税の均等割という税金が年間7万円かかります。

赤字額の大小に関わらず年間7万円がかかってしまうため、赤字体質の個人事業主の法人化には注意が必要です。

事務負担が増加する

個人事業主であれば、毎年の確定申告を税理士に依頼せずに自分でやっている人も多いかもしれません。しかし法人化すると、毎年会社の決算を組んで法人税申告書を作成する必要が生じます。

一般的には会社の売上や規模によって顧問税理士報酬が決まりますが、少なくとも年間30万円以上の税理士費用がかかると考えておいた方がよいでしょう。このような税理士報酬も法人化によるデメリットの一つではありますが、トータルでみれば節税効果が大きい方法ですので適切な決算・法人税申告を行うことは重要です。

一人親方(個人事業主)から法人成りすべきタイミング

所得が500万円を超えた時

個人事業主として利益を伸ばしていき、ある一定の利益を超えると、法人化した方が税金を抑えることができます。

個人事業主から法人成りすべきタイミングは、一般的には、「個人事業主の所得金額が500万円超」となった場合には、法人成りした方が、メリットがあると言われています。

個人事業主と法人では、同額の所得であっても税率が異なるので、負担すべき税額に差がでます。

まず、所得税は、所得金額が増えれば増えるほど税率が高くなる構造になっています。税負担は軽減されることになります。

法人成りすることで、給与所得控除分税負担を軽減することができ、法人成り後は個人が支払う所得税、住民税が安くなるからです。

個人事業を始めてから2年経った時は、昔の話!

「一人親方の売上が1000万円以上になると法人化のメリットがある」とよく聞きます。

個人事業主が法人になった場合、会社設立から2年間は消費税の納税が免除となるためです。

しかしインボイス制度始まると、適格事業者(=課税事業者) でなければ他の企業との取引が制限されると考えられています。

そのためインボイス制度が始まった2023年10月以降は、消費税の免税事業者になることがメリットとならない可能性があります。

特別加入の申請手続

中小事業主↗

労働保険事務組合を通じて「特別加入申請書(中小事業主等)」 を所轄の労働基準監督署長を経由して労働局長に提出し 、その承認を受けることになります。

一人親方 ↗

特別加入団体を通じて「特別加入申請書(一人親方等)」を所轄の労働基準監督署長を経由して労働局長に提出し、その承認を受けることになります。
※特別加入団体は全国に3173団体あります。(令和2年現在)

お問い合わせ・お申込み

  • ※元請工事のない事業所のみとさせていただきます。元請工事がある事業所はお受けすることができません。
  • ※雇用保険関係の手続きは原則行っていません。ご相談ください。
  • ※社会保険労務士報酬は、いただきません。
  • ※会費を安くしていますので、一括払いのみとさせていただきます。