元請企業に求められる保険未加入者の排除措置はどのようなものでしょうか。

社会保険への加入を進め、未加入者を排除するためには、元請企業においては、「社会保険の加入に関する下請指導ガイドライン」 に沿って、下請企業の保険加入を確認・指導することが求められます。
具体的には、施工体制台帳(再下請負通知書を含む)や作業員名簿を用いて、下請企業やその労働者の保険加入状況を確認し、未加入の場合には加入するよう指導することになります。
協力会社組織がある場合には、将来的に保険未加入の協力会社とは契約しないことや、保険未加入の建設労働者の現場入場を認めないことを見据えつつ、協力会社を指導することも求められます。
なお、遅くとも平成29年度以降においては、健康保険、厚生年金保険、雇用保険の全部又は一部について、適用除外でないにもかかわらず未加入である建設企業は、

  • (1)下請企業として選定しないとの取扱いとすべきであること
  • (2)適切な保険に加入していること を確認できない作業員については、元請企業は特段の理由がない限り現場入場を認めないとの取扱いとすべきであること

がガイドラインで求められており、これを見据えた対応も必要となりますので、今の段階からすべての下請企業を適切な保険に加入したものに 限定した工事を試行的に実施して、その取組を拡大することや、作業員についても、工事の規模等に鑑みて可能である場合には、す べての作業員を適切な保険に加入したものに限定した工事を試行的に実施することが望まれます。