ドラグ・ショベルが転倒し、運転手がはさまれて負傷

【発生地域】

静岡県富士市

【労災発生状況】

残土埋立て工事現場において、ドラグ・ショベルを運転中に発生しました。
災害発生当日、一人親方(作業者)AとB(被災者)の2名は、事務所で作業内容と注意事項の指示を受けた後、ダンプトラックに残土を積込み、残土埋立ての作業現場まで運搬し、ドラグ・ショベル2台で、作業現場の指定された場所に残土を移動させる作業を行っていた。その後、Aは残土の移動作業を終了し、ドラグ・ショベルのエンジンを切って停止させ「そろそろ終わろうか」とBに声を掛けたとき、Bはドラグ・ショベルのバケットをあげたままの状態で残土を盛っている斜面(傾斜角18度)からドラグ・ショベルを運転して下降しようとしていました。
 その直後、Bのドラグ・ショベルのバランスが崩れて傾き、Bは運転席から前方に放り出され、転倒してきたドラグ・ショベルのヘッドガートの支柱と地面との間にはさまれ、被災しました。
 なお、Bは今回初めてこの作業に従事することとなったが、ドラグ・ショベルの運転に必要な資格(車両系建設機械(整地・運搬・積み込み用及び掘削用)は持っていませんでした。
 この工事現場では、残土埋立て作業について事前に作業計画を作成しておらず、具体的な安全対策についての安全衛生教育も行われていませんでした。
 また、ドラグ・ショベルを使用する作業について、現場責任者による管理監督も行われていなかった。